――先生は現在、研修副委員長という立場でいらっしゃいますが、先生が研修医の方と向き合いながら、指導する上で、個人的にまた研修指導委員会としても、心掛けていられることは、どういうことがありますでしょうか。

木本:僕は、副委員長になったのは、まだ今月からですから。で、正直、臨床研修制度、今の制度になって、研修医と向き合うのはここ1~2年が初めてなんで。昔の僕がやってた研修とはだいぶ違うので、研修医への向き合い方も含めてちょっと戸惑ってるところですね。気を付けてるのは、研修医が医者として未熟なのは当然なんで、1日でも早く患者さんと向き合えるっていうか、そういう責任を持った立場になれるように、僕らの仕事の“怖さ”をまず知ってもらいたいなと。

―怖さというと?

木本:人の命に直接かかわるということですね。自分がやる行為によって、患者さんが悪くなることがあるということ。その辺のシビアな状況を知ってもらいたいなと。もちろん、自分でそういうふうなものをやってしまって、大変な状況になりなさいということじゃなくて、僕らが普段どれだけ大変な仕事をやってるのかっていうのを、1日でも早く感じてもらって、1日でも早く、責任感を持って患者さんと向き合っていただけるようになってもらいたいなっていう、それだけですね。技術的なことであったりとか、知識っていうのは、本を読めばいいし、経験すればそのうち身に付くけど、責任感というのは、若いときにちゃんと身に付けとかないと、感じ取らないといけないんじゃないかなというふうに個人的には思っているので。研修医の先生たちは、手技をなんぼやったとか、そういうのが僕らもそうだったけども、そういうものが研修という雰囲気やけど、そうではなくて、僕ら普段はどういうふうなことを考えながら、どれだけのプレッシャーを背負いながら仕事をしてるんだっていうのを感じてもらいたいなというふうには思ってますけどね。

――なるほど。そういう責任感を身に付けてほしいという思いの中で、研修医の方と毎日向き合ってる中で、例えば、1年目、2年目、もしくは後期の方の中で、ここ最近感じられる変化というか、例えば成長したなと先生自身が感じられる部分はありますか。

木本:1年目から2年目、2年から3年目になるにつれて、やっぱり業務として仕事をやるのは上手になってきてるし、知識は確実に増えてきてるので、頼れる部分っていうのはどんどんアップしてはいくけど、やっぱりどうですかね。3年目ぐらいになってくると、いやが応にも責任感を持たざるを得ない状況になってくるので、2年目は、1年目と比べて、業務をこなすのが上手になってるなっていうふうに、知識が増えてるなっていう程度で、3年目以降じゃないですかね、やっぱり。

―勝負は、ということですか?

木本:うん、専門家になって、自分の進路を2年間で決めて。後期研修になってからはやっぱり、ちょっと目つきが変わってくるところなんじゃないかなというふうには思いますけどね。