研修医:与儀

数字だけでは、患者さんは語れない

──沖縄協同病院は地域医療の中核病院ということで、特に地元のご高齢の方の来院が多いですが、向き合われる中で悩みや、また自信がついた部分などはありますか。

与儀:手術をする年齢というか、大きな手術っていうのはその人に負担がかかるので、例えば100歳の人に手術をするのかどうかとか、そういう部分はすごく悩みます。問題として、この手術は本当にしてもいいんだろうかっていうのがあるんですけど。でも、年齢だけで見たら100歳なんですけど、全然100歳みたいな感じじゃないおじいさん、おばあさんもいたりして。やっぱり数字だけの検査結果だけじゃ、その人は多分語れないんだろうなと思って。元気に歩いて、もう畑仕事もしてる90代のおじいさん、おばあさんが骨折したら、もうやっぱり直してあげないといけないので。「また畑を耕してくださいね」って。

──悩まれた時など、医局全体で相談できやすい雰囲気ではあるんでしょうか。

与儀:いま、医者の数も多分ちょうどいいぐらいの数なので、各科でわざわざ「先生、今お時間よろしいですか」っていう感じではなくて、「○○先生、この患者さん、こういう人がいるんですけど」「ああ、それね」みたいに気軽にコンサルトができるので。

──独りで抱え込んでるっていう感じではなく、みんなでっていう…。

与儀:もう全くないですね。“みんなで”という感じですね。

何回も挫折しそうになりました。

──これから医師を目指される方が、たくさんいらっしゃいますが、そういう方たちに与儀先生が歩んできた経験から何か一言メッセージやアドバイスがあるとすれば、どういった言葉になりますでしょうか。

与儀:私まだ5年目なんですけど、医学部出たり、研修医になったりする間にもう何回も挫折しそうになったんですけど、「ああ、この仕事は私に向いてないんじゃないか」って思ったこともあるんですけど、せっかくこの仕事に就けた、医学部に受かったり、医師になれたんだったら、あきらめずに頑張ったら力も追いついてくるので、とにかくあきらめずに頑張ってほしいなと思いますね。

──先生自身もあきらめなかったから。

与儀:そうですね。またここから先、もしかしたら挫折するかもしれないですけども(笑)

──例えば先生が落ち込んだりした時に、気分転換するためにされていることってあるんでしょうか。

与儀:もう同期の人に話を聞いてもらうのが一番ですね。同期の研修医は同じ立場なので、悩みを分かってもらえるし、同期に話を聞いてもらうのがもう一番でしたね。個人的にみんなでご飯食べに行ったりしたり。研修医は研修医室とか、そういうのがあるので、そこで悩みを聞いてみたり。「ああ、この子も悩んでるんだな」と思ったら、何かちょっと勇気が。ホッとしたり。