研修医:山口

この病院でなかったら。

――先生はそもそも、医師を目指されたきっかけって何だったんでしょうか。

山口:高校ぐらいのときに、当時付き合ってた彼女が、ちょっと過呼吸とかになりやすくて、頻繁に倒れている現場を見てて、そういうときに何かしてあげれたらなっていうのが、きっかけはきっかけでしたけど。
何かそのときに、ちょっとでも力になれればと。

――それが実現するっていうのもそれはすごいことですね。

山口:いやいやいや。下心丸出しな感じは(笑)

――先生が将来的に目指されてる医師像とか、イメージはありますでしょうか。

山口:今は、そのときの考えとはかけ離れてるんですけど、地方にある病院だと感染症という分野にすごく興味があります。ものすごく多いんですよね、やっぱり感染症の患者さんって。そういう方のマネジメントから治療ができるようになりたいというのと、あと、わりと困ることも感染症って多いので、そういう困った症例とかをほかの先生からコンサルト受けて、そういうのに応えられるような医師にはなりたいと思っていますね。

――患者さんと実際に触れ合う中で、いろんなことを抱えた患者さんとかもたくさんいらっしゃったりするかと思うんですが、研修の中でやりがいは感じられていますか。

山口:やっぱりありきたりですけども、感謝されるっていうのが一番大きいですかね。「ありがとう」っていう。入院したときは状態の悪い患者さんが、治療がうまくいって、退院するときには、もう本当に元気になられて。退院するときに、元気になっていく過程でありがとうって言ってくださるのがやっぱり一番やる気の源にはなりますね。

――同時にちょっとコミュニケーションの部分などで、苦しんでることなどは今のところはないですか。

山口:時々ありますね。家庭環境が複雑だったり、患者さん自身がコミュニケーション取れない方とは、もう早い段階で家族の方と面談をして、その面談を頻回にすることで、あんまり途切れたりっていうことはないですね。

――今は研修内容も含めて、だいぶ充実されてますか。

山口:はい。この病院でなかったら、ここまで充実した研修の2年間っていうのは、できなかっただろなっていうぐらい。

地域に根差した医療というのは、ずっとし続けていたいですし、総合力もすごく大事だと思っています。総合力も身に付けつつ、で、自分自身の興味のある感染症に関しては、総合力をベースにして、自分の興味のある分野は特化して専門家レベルになって、ほかのドクターからも相談にしていただけるようなドクターになるのが目標ですかね。

大変さを補う充実感。

――研修医というと、一般的に、寝れなかったりだとか、ご飯食べれなかったりだとかのステレオ型なイメージがありますけど、それは実際とは違いますか。

山口:忙しいのは忙しいですね。研修医のときは、回ってる科にもよりますけど、
やっぱり、救急を回っているときとかは、救急車がいっぱい来るので、お昼がずれ込んで16時とかになったりしてましたけど、全く寝られないとかはないですかね。

――これから医師を目指される後輩の医学生の方や高校生など、これから医師を目指すような方に何かアドバイスがあれば、教えていただけないかなと思います。

山口:すごく大変な職業ではあるんですけど、これだけ感謝される職業もほかにはないのかなっていうのが医者として働いている実感です。
それだけでもすごくやりがいのある仕事かなと思います。

なるまでの道のりがけっこう試験、試験で大変なんですけど、それを乗り越えるだけの価値は絶対あって。働いてからも大変なんですけど、その大変さを補うほどの充実感というか。医師になって後悔してないなと、後悔するような職業では少なくともないなというところですかね。