研修医:上木

受け身ではなく、聞きやすさ

──医局の雰囲気などはいかがですか。

上木:雰囲気は、若い先生が今多いので、そんな堅苦しくない感じはありますよね。

──指導医の先生も、親身になってくれる感じでしょうか?

上木:そうですね。教えてくれるというか、こちらが聞きやすい環境だと思います。 今の研修医制度が始まってから、研 修医が教えられることに慣れてしまって自分であまり考えなくなったという批判もあるようですが、私自身もそれはよくないと思います。自分 である程度考えてから質問しないと自分がどこまでわかっていてどこからがわからないのか区別がつかないのではないかと思います。だから、 今の環境が受け身ばかりではなく、質問しやすい環境なのはすごくいいです。

──まだ初期研修1年目で、これからどんどん経験を積まれていくところだと思うんですが、将来的には、どんな医師を目指されてるんでしょうか。

上木:ある程度のすそ野の広さを持ちつつ、何か専門性があるような医者になれたらいいなと思いますね。あとは、専門 性をどこの分野に持ってくるかっていうのは、ちょっとまだ4カ月ぐらいしか研修してないので、これからいろんな科とかを回りながら考えて いこうと思います。

──働く中でストレスだったり、例えばうまくいかない時など、気分転換やリフレッシュなどは、どういうふうにされてるんですか。

上木:気分転換は基本的に下手だと思います。ただ、いま1歳の子どもがいるのですが、子どもの面倒とか見ながら一緒に遊ぶことで、気分転換にはなっている気がします。

断固たる覚悟で、ユーモアに

──たとえば、先生自身が尊敬する医師像、また医師の方などはいらっしゃいますか。

上木:福井大学救急部/総合診療部教授の林寛之先生を尊敬 します。先生のDVDをすべて観たり、著書を購入して呼んだりしています。以前、長崎にも来られた際には、レクチャーを受講しにいきまし た。先生の尊敬する点は教育熱心であり、ユーモアがある点です。また、指導する際には怒らないという哲学を持っている点も尊敬していま す。診療をするにあたって、患者さんや コメディカルの方々から気軽に話してもらわないと最終的に上手くいかないことがあると思うのですが、そのために、「垣根の低い人」になり たいと常日頃考えています。そのためには、ユーモアが必要だと感じていて、林先生みたいな医者なら、きっと色々な人から気軽に声をかけて もらえるなと思っています。

──次に、先生が研修4カ月間の中で得た経験や体験の中から、医師を目指す後輩の方々に何かアドバイスやメッセージがあるとすれば、どういった言葉になりますか。

上木:医者は人の生命を預かる仕事であり、責任の重い仕事です。医学生の時も自覚していたつもりだったのですが、そ の責任の重さは想像以上でした。医師として働きだしてわずか4ヶ月ですが「この方の『生死』を自分が握っている。」と感じる瞬間がありま した。医学部受験を考えている高校生や医学生の方は医師を目指すにあたって「断固たる覚悟」必要だと思います。安易な気持ちで医者になる と、すぐにやめたくなるかもしれません。そうはいっても自分もそうだったように、高校生の時や医学生の時には現場を経験していないため医者という職業 を肌で感じることは非常に困難だと思います。当院では高校生の自習や医学生の実習を積極的に受け入れているので、是非一度見学に来てみてください(上戸 町病院ホームページからお申し込みください) 。特に高校生にとっては将来を考える糧になると思います。